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No.25 比叡山(ひえいざん)/京都府・滋賀県 
2006年10月14日(土) はれときどきくもり
同行者:なし。 往復:JR利用
自宅最寄り駅〜JR比叡山坂本 

●コース概要●

JR比叡山坂本駅(標高約100m)・・・本坂登山口・・・
延暦寺・東塔/根本中堂・・・(ぐるぐる迷う)・・・比叡山山頂駐車場・・・
大比叡(848.3m)・・・比叡山/西塔・・・東塔/根本中堂・・・
本坂登山口・・・JR比叡山坂本駅

おおよそ15km・全行動時間7時間半【休憩・散策・迷った時間含む】


【参考】
JR比叡山坂本ー本坂登山口:1.25km
本坂登山口ー東塔/根本中堂:約3km
根本中堂ー大比叡山頂:約2km
山頂途中の分岐ー西塔:0.7km
山頂途中の分岐ー横川(よかわ):4.2km

延暦寺は横川・西塔・東塔の3つのエリアに散在するお寺の総称


ちょうど一週間前のこと。

「バスツアーに当たったんよ」

彼女はそう言って「バスツアーご当選のご案内」を差し出してきた。「これどうしたん?」と訊くと、どうやら先日家具を数点購入したらしいのだが、そこの家具やさんが申し込んでくれていたらしく、おかげで見事当選したとのこと。

「温泉にも入れるみたいやし、延暦寺にも行けるみたいやし。来週どのバックで行こかなぁ」と興奮を隠し切れない様子の彼女。

思い返してみても、彼女が一人でどこか遠出だなんてない!一度も
ない!彼女は出不精ではないけれど、機会に恵まれていないのである。追加料金で誰かと一緒に行くことも可能ではあるけれど、どうやら彼女は一人で申し込むらしい。

「よかったやん!で、どんな日程なん?」と白々しく詳細を聞き出そうとするのだが、何せ細かいプランを書いた日程表というものが存在しないようである。10月14日(土)に日帰りということは確実の模様。しかし、一人で大丈夫なんやろうか。楽しく過せるのかな。誰かに迷惑かけたりしないかな。何だか心配だわ。

と言うわけで、(もちろんナイショで)
襲撃をかけることにした。イヒヒ。それにしても延暦寺、何故だか高野山と間違えていましたわよ、わたくし。比叡山(大比叡)は関西百名山の1つでもあるし、少々疲れ気味の体に鞭打って5時半起きで本日はJRで出発です。
注)高野山=和歌山県、延暦寺(比叡山)=京都/滋賀の県境あたり

京都で湖西線に乗り換えるまでの約2時間、バクスイをかませたので気分もすっきり。JR比叡山坂本駅に下りたったものの、お天気のいい土曜日だというのに人はまばら。案内板がドンとあるものの、道標がなくわかりにくい。世界遺産の延暦寺、こんなんでいいのか。

で、駅の前の道をまっすぐ進めばよかったのに、鳥居なんてあるようになかったので北に進んでみるなんて余計なことをしてみたら大きくロスタイム。あれま。

スーパーの警備員さんに聞き込み調査をし、道を戻り駅から伸びる県道319(?)号線をテクテク進むと鳥居に遭遇。さらに進む。
ありましたありました。
かわいい字で書いてあります 突き当たりの階段を登って行ってもよいけれど、階段嫌いなわたしはケーブル乗り場少し手前から伸びる本坂コースから進入開始。こちらからだと、階段はないけれどちょっと遠回りかな。
アスファルト道の先には、こんなものが・・・気にせず突進します。 行く手を阻むものが
こんな感じの道が続く しばらくはこんな道が続きます。道幅は割りと広く、石がゴロゴロの凸凹。展望はゼロ。花はナシ、人も皆無・・・で、おもしろくない。

駅から大比叡まで約6km、標高差が何気に750mほどあり。ここの中盤3kmほどで一気に標高を稼ぐという感じでそこそこ登り応えはあります。あくまでそこそこですが。

気がつかない間に、とある人物からメールが。

「バスツアーに問い合わせたよ!どうやら延暦寺には15時過ぎに着くみたい」

おぉ!そうか、バスツアーに問い合わせればよかったのか。昨日襲撃の計画をこっそり打ち明けておいてよかった。それにしても15時って、遅っ。
←このときでまだ10時過ぎ。というわけでペースを落として歩くことに。

再びアスファルト道になったらもうまもなく。

延暦寺会館前の碑。いい言葉です。自分の人生なのだから自分の道をゆかねば。
いいね☆
何だこの指は! あと、何やらほっとけない感のするものが・・・
ここは万三郎岳なのか?!(謎)
だって、指、絶対おかしいやろ!
何だこの指は!

なんてケンカを売りつつ、内心爆笑しながら進んで行くと、延暦寺東塔の根本中堂の辺りに出ました。

・・・ 祈・願・唱。
その姿はいつでも美しいものです。

今日は特別な日なのでしょうか?
大勢の人が一斉にお掃除されていました。
キレイキレイ〜♪

まずは山頂を押さえておこうと道を探すのだけどない・・・うむむ、これだけ有名な山なら、こっちが山頂!みたいな道標があって当然だと思うんだけど。うーむ。

山頂付近に「ガーデンミュージアム比叡」というものがあり、そこへの道標はあったのでそちらの方面に進むけれど不安だったのでお掃除をしているおじさんに尋ねてみると、「やっぱりこっちかな」と反対方向をすすめられる。

その直ぐ後に「俺、わからんけど。でも多分こっちよ」とのこと。・・・え?

わからないなら「わからん」って言ってよ!でも掃除をしているのだから地元の人だろうと、おじさんの言うとおりに進むけれどやっぱり道がない。うむむ。再度聞き込み調査をするが誰も山頂までの道を知らないのである。

頭を丸めたお掃除中のお兄さんに尋ねてみた。「僕、地元じゃないので・・・」と他の人に訊いてきてくれたところによると「山頂までの登山道のようなものは
ナッシング。一旦アスファルトの道まで降りて、ドライブウェイを行ってください」との返答。山頂までの登山道はないって変な山だなぁと思いながらもそう言うもんだから素直に歩いてみましたさ。

えー! ところが!何ですかこれは!!
歩けないところを教えんじゃねーよ!

お願いですから、わからないときは「わからない」って言ってください。

結局延暦寺駅・ケーブル乗り場まで行きそこの駅長さんたちがとっても親切に教えてくださっておかげで道を発見。ありがとうございました(ぺこり)。最初にわたしが行こうとしていた道で合っていたし・・・本当、訊くんじゃなかった。
あと、この看板もうそです。本坂コースから根本中堂に入る際には何にもなかったのに、ケーブル乗り場から来た道を戻るときに延暦寺の入り口(料金所)があったわけです。

「山頂に行きたいだけなんですけど」と言っても「ここからお金いるからねー」と550円、ばっちり徴収されました。ウソなら書くな。
ウソばっかり
このあたりは好きです 人が多く通るところは綺麗なのですが、展望台の脇のところなんて目も当てられないほどにゴミが散乱。これが世界遺産だとは・・・何だか恥ずかしいですね。

頂上広場手前の道は笹に覆われ、なかなかよい道でしたけど。
頂上駐車場は琵琶湖も生駒山も望めるいいところだったけれど、何やらスモッグがかかっているかのようにクリアに見えなかったので写真はナシで。

脇に伸びる道から大比叡(比叡山の最高峰)を目指します。
おじゃまします
どこだどこだ 最後はススキに覆われた道を歩き・・・

なんじゃこら。
?って感じですが・・・
大比叡(848.3m)到達!

展望はナシ。猫の額ほどの1等三角点のある大比叡山頂。
散々迷わせておいてこれかよ!って感じなのですが・・・。まぁ、男らしく(
女です!)多くを語らず早々に撤収します(涙)。

思いのほか、ターゲットの到来も遅いようであるし、せっかくお金も払ったので西塔や東塔の延暦寺内を散策してみることに。

それにしても何だかおもしろいコケですね。延暦寺内のコケには割りとこんな色のものが多かったです。コケも紅葉?(笑) 何故に?
こういうの好き お寺の中をゆっくり歩くってものすごくひさしぶりです。パンフレットや案内板を見ながらフムフム。でもあえて書きません。知識がないのがバレるから(恥)。
こういう建物の裏っ側って、ひんやりして、少しジメッとして、木のにおいがして好きです。 すずしい〜
いい響きでした、うむ ひとつき50円。
もちろん名に恥じぬよう
かせておきました。
連打はダメよ☆ だそうです。
爽快! 文殊楼から根本中堂を見下ろす。

ここの階段は急だけど、文殊堂の建物の中の階段はもっと急だった!ほぼ90度の階段をわたしは初めて経験しました。
何気に本日最も感動したのがトイレで見つけたこの言葉。ゴミを捨てるといつかはトイレが詰まってしまう。ゴミを捨てるようなつまらん人間になるなよ・・・ってことをかけてるんですよね。

いい言葉だ。捨てるどころか、落ちているゴミは拾える人間にならなくてはならない。山で出会った方のコトバを思い出す。

用を足しながら泣きそうになったわたしでした(マジ)。
◎
だから意地でも見つけねばなるまい そわそわしながらお土産やさんで右往左往。何でこんなにドキドキしているんやろう、わたし。

お守りやら、数珠やら、お菓子やら。コーヒーはブラックだもんね。バスで食べるおやつのパンも入れて・・・少々のお小遣いと手紙も封入。

自分のものはめったに買わずいつも他のことにその分を充ててきた彼女。たまには、欲しいものを買って、おいしいものを食べてほしいって思うから。
そうこうしていると15時。
根本中堂でのなにやらの集まりが終わったようで、お坊さんが続々と登場。
行列

しばらくすると、蜂の巣をつついたかのように根室中堂から人が出てくるわ出てくるわ!!そこいら中、おばちゃん・おじちゃんばっかり!!こ、これはやばいぞ。

紛れてわからなくなるかも。と思いつつ狙った場所は根本中堂の近く。国宝に指定されているここには必ずやってくるだろうとわたしは計算したわけである。情報で仕入れたバスツアーの旗を持ったお姉さんが登場。もうそろそろでは・・・と目を凝らしていたそのとき。


ちょっと、ちょっとちょっと! キター(☆∀☆)。


チラ見する彼女。ばれたかな、と思ったけどそのまま素通り。意外と足速いじゃないの!せっせと追いかけたわYO!

「おかあさん!!」

「あれ〜!!どしたん、今日比叡山に来とったん?予定が一緒やったんやね」

驚きつつもニコニコしながらそう言う母。

・・・っていうか、なわけないでしょ。「驚かせようと思ってわざわざ来たんよ!ねえちゃんが問い合わせて時間、調べてくれた。これ、おみやげ」「わぁ〜ありがとう!」いつもなら写真を撮るのを嫌がる母が今日は素直に一緒に撮ってくれました。


母です
はい、チーズ

「あれ?どしたん?行かんの?」「ちょっと娘が来てくれてね」

心配をよそに、もうしっかり友達ができているようだ。どっちが親なのか、子供なのか。心配してソンしたわ。にしても、楽しそうでよかった。

それが、何よりだ。

と言うわけで今回のターゲットは
轟母でした。身内ネタですみません。
襲撃・完了!

それにしても、撮るときから気になっていたけどやっぱり後から画像見たら・・・

!!

母・何故に指が
!!今の流行なのか?


注)わたくしは帰りも同じコースで下りました。
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