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No.09 藤原岳(ふじわらだけ)/滋賀県・三重県 
2007年4月6日(金) はれ
同行者:あっぴん。 移動方法:JR最寄り駅→JR彦根駅
そこからはあっぴんカーにて。 

●コース概要●

裏登山口有料駐車場(標高約200m)・・・藤原岳自然科学館・・・
裏登山道(聖宝寺登山道)・・・・・・8合目(表登山道と合流)・・・避難小屋
・・・藤原岳・展望丘(三角点 1,140m)・・・8合目
・・・表登山道(大貝戸道)・・・大貝戸登山口休憩所・・・駐車場

おおよそ8.5km・全行動時間5時間50分【昼食・休憩・撮影時間時間含】



「藤原岳の福寿草が見たいんやけど、一緒にいかん?」

「わたし、しばらく歩いてない・・・多分ついて行かれへんで」

「大丈夫大丈夫、わたしも最近歩いてないし。往復8kmくらいやし行けるよ」

標高差が約1,000mあることは黙っておいた。滋賀県民のあっぴんと、JR彦根駅で待ち合わせ。5時過ぎに起き、7時前の電車に乗ったというのに、着いたのは10時過ぎ。JRのトラブルがあったとはいえ、同じ関西なのに、なかなか遠い。

春の日差しをいっぱいに浴びて、ぽかぽかの車内で積もる話に尾びれ背びれをつけ、話を膨らませて爆笑しながら、R306にて藤原岳登山口を目指した。交通量の少ない、アップダウンの激しい山道である。


駅から30km以上あったので、裏登山口(聖宝寺側からの登山口付近)の有料駐車場に着いたのが11時過ぎ(遅)。こちら側の駐車場は、どうも近辺の方々の私有地のようだ。無人だけど、駐車料金入れの箱が設置されていて、見る限りどこも300円。車は数台止まっていた。

いい天気だね 中も見たかったなぁ ちょっとわかりにくいなぁ
駐車場 自然科学館にトイレあり 登山口です

魚を養殖しているところを入らせてもらい、そこから聖宝寺へと続く道へ。

まず、200段ほどの階段が手厚く出迎えてくれる。

看板にあと●●段と書いてくれているのだけれど、あきらかにさっきのところから50段も登っていないよ!というところもあり(笑)。ツカミはOKです。
数えない方がいいかも(笑)
春らんまんだ。 階段を登りきり、少し歩くと、満開の桜が出迎えてくれました。桜って日本が誇れるもののひとつだね。

控えめな、この薄いピンク色に心が浮き立つ。今年もまた、花の季節がやってきたんだね。
登山道の途中、崩落している部分があるらしく、迂回をして登ってゆきます。ダラダラとした感じで、いいウォーミングアップ。 急がば回れ
のどを潤します あっという間に長命水に到着。

コケをしたたり落ちる長命水は見るからにおいしそう!若返りを期待して(?)、お年頃の女子2名、しっかり喉を潤しておく。
そこからは東床尾山を思い出させるような九十九折の登りが続いていく。

ここの登山道には●合目と書いてくれているので目安になる。3合目にベンチがあったので少し休憩。ここまでがやたら長く感じた。
さて、行きますか。
うまく撮れないなぁ 前半、出場回数が多かったのがミヤマカタバミ。白くて小さい、かわいらしい花です。
これもおそらくミヤマカタバミだと思われます。あちこちに咲きすぎです(笑)。あと、黄色い地味なヤマネコノメソウがポツポツと。 ?!
彩を与えてくれます タチツボスミレ。思い出したかのように、ところどころに咲いています。

※いつもにまして、花の名前がよくわからなかったので、間違っていたら教えてくださるとありがたいです(ぺこり)。

3合目を過ぎると、5、6、7合目の早いこと早いこと!

6合目を過ぎるとお花が現れる、とガイドブックには書いてあったのに、見つかるのはミヤマカタバミと、遠く離れて「そりゃ行けないよ」というところに何やら福寿草らしき黄色い花がポツンと咲いていただけ。
もう5合目?
ありすぎ(笑) あと、もうええよ、ってくらいのバイケイソウ・・・キョロキョロしながら歩くけれど。本当にフクジュソウ、咲いているのかなぁ。

徐々に不安になってくる。

「あーあっぴん、8合目みたい。ここで向こう側の登山道と合流するんやねー」

そう言った後、8合目過ぎに現れたフクジュソウの世界。

「わーめっちゃすごいよ、いっぱい咲いとるよ!」

なんじゃこらー!

あっちにも、こっちにも、惜しげもなく咲き乱れる福寿草。そうよ、わたしが見たかったのはこの花なのよ!
ロープはあちこちに張られているけれど、登山道付近にもたくさん咲いているから敢えて踏み込む必要はない。(のに、心無い人の足跡はいっぱいあったけれどね・・・)

かわいいね☆ ふたごちゃん

雪解けの後に咲く、フクジュソウという花。時には雪を被りながらもたくましく咲く。青森の寒立馬と少し、わたしの頭の中でダブったりしながら、思い描いていた。「きっとこんな花なんだろう」「あんな花なんだろう」・・・

随分と春らしい花なんだね。本当は強い花なのに。今度はもう少し、雪が残っている頃に来てみよう。

あと少しと思いきや 9合目の看板が見え、あと少しと思いきや、ここからが長い。

ところどころ、グラニュー糖をパラリパラリと巻いたような薄雪が残り、ジュルジュルになっている。長靴で登っていた人もいたし(笑)。今日はおじさん率高し。
岩陰に一箇所、固まって咲いていた花。葉っぱに特徴があるのだけど、んー何でしょうか。
小さな花でした

ゴロゴロ

避難小屋まで到着!その辺り一体は

「カルスト?」

そう、三重県いなべ市のHPでも紹介されているように「地質学的には石灰岩地帯特有のドリーネが点在するカルスト地形」なのです。

いや、こんな景色も楽しめるなんて。滋賀県・三重県にはいい山があるね!

3合目からは休憩はなし。花を撮るのに大分立ち止まっているから休憩代わりになっていい。

避難小屋から「展望台まで20分・天狗岩まで30分」と書いてある。時間の都合上、天狗岩はカット。遠く見えるけれど、本当に20分で行けるのかしら?と思いながら展望台を目指した。
あそこだね!
やったね! 背丈ほどのササの中を歩いていきながら、ときおり登山者とすれ違いながら、「あーお腹空いたね!」なんて言いながらの山登り。

春の気持ちのよい日差しの中で、つくづく平和で幸せな一日を過していると感じる。

三角点のある、この展望台には、手作りの「藤原岳」というかわいらしい看板がいくつもある。とても愛されている山なんだね。それほど広くもない山頂からは、360度の展望が広がる。また来たいと思う山。

着いたどー
藤原岳1,140m・到達!

頂上には他におじさんが一人いるだけ。土日だったら、団体客が多くて、こうはいかなかっただろう。静かな山頂でよかった。

大きな岩に腰をかけて、あっぴんが造ってくれたお弁当をパクリ。おいしいね!おやつをつまんだり、馬鹿話をしながら3時ちょうどに下山開始。

さぁ、サクサク降りようと思っていたのに、よくよく目を凝らすと、ちっちゃな花がこっそり咲いているではないか。でも、道から少し離れていて、どうにもこうにも撮りにくいものが多かった(ので、トリミングして、下のサイズです(涙))。

いい音が鳴りそうな感じ(笑) アセビ。
惜しげもなくぶら下がっていた。シャンシャン音が鳴りそうです。
セツブンソウ。
石灰岩地の樹林内に群生するそうな。わたしが見つけたのはこの1輪だけ。ひっそりと咲いていました。

スプリングエフェメラル/Spring Ephemeral(=はかなさ)のひとつで、よく「春の妖精」なんて訳されるみたいですが、カタクリや、フクジュソウもその1つです。あぁ、カタクリの花が見たいなぁ。
本当に小さくて見落とすね。
ふむむ 写りが悪すぎですね。
↓の花とはまるっきり別のものに思えたのだけど、調べていると同種なのか、と思えてきました。
キクザキイチゲ(だと思う)。

もうちょっと花が開いてくれていたらなぁ。あっぴんは気がついていなかったので、目を凝らしていないと見落とす可能性大。
この花、好きです
む? 表登山道で発見。しそ科のキランソウかな。

本当に、山に花が咲いているのと咲いていないのとでは全然楽しさが違う。心躍る1日でした。

裏登山道のほうが花が多いと書いてありましたが、タチツボスミレ、ヤマネコノメソウ、ミヤマカタバミがわんさかという感じで、表登山道に花が少ないわけでもなかったです(種類的には大差ないような)。表登山道は少し長めだけど緩やかなので、登りが苦手な方だと、こちらを行きに使うのもいいかもしれません。

それに、表登山口(大貝戸登山口)には、ぴかぴかの休憩所・トイレと無料駐車場がアリ!鍵はかからないようなので、前日から駐車場に泊まる方は寝袋持参でここでお世話になるのもよいかもね(横になれるスペースもあるので)。 めっちゃ綺麗!

帰りに、信長の妹も入浴したと言われる、滋賀県のすがたに温泉へ立ち寄ってさっぱり。誰も居なくて貸切状態。でも、これで900円はちょっと高いかな、という施設内容でした。露天風呂があったのと、スタッフの人が気持ちよかったから許すけれど。

ラーメンを食べて、あっぴんの隠れ家にお泊りさせてもらう。何気に、滋賀→三重→岐阜→滋賀と走ってもらった。滋賀って、北陸にも近く、長野にもそう遠くなく、なかなかいいところにある県だね。

今日は本当に楽しい山歩きでした。

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