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No.51 白馬岳(しろうまだけ)/長野県・富山県 
2007年8月12日(日) はれ+ガス
同行者:む。 ティーダ走行距離:1160km

●1泊2日で縦走:1日目コース概要●

猿倉無料駐車場(標高約1,230m)・・・白馬尻小屋・・・
大雪渓・・・葱平・・・お花畑・・・
白馬岳頂上宿舎横有料テント場・・・(設営/お昼ね後)・・・
白馬山荘・・・白馬岳(2932.2m)・・・テント場

おおよそ7km・合計行動時間約8時間【含:食事休憩・写真撮影等】

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あまりの暑さに車の窓を開けて眠ったけれど、さすがに明け方には冷え込んできた。真夏だというのに、虫がいないのにはびっくりだ。4時頃から周りの物音で目が覚めるが、5時までゴロゴロ。

おはよう朝日です 寝不足で目がなかなか開かなかったけれど、窓から見えた朝日に染まった真っ赤な山を見ると否が応にもテンションがあがる。

周辺の人はどんどん出発していく。わたしたちも朝食をとり、準備をしてから6:15に出発進行。

駐車場のおじさんによると今年のピークは昨日だったようだ。7時には既に開放したヘリ場も満車だったとのこと。

それでもお盆とはいえ、前日夜または当日の早い時間にに到着しておけば狭いと言われる猿倉駐車場でも停めることはできそうだ。少し上がったところにある猿倉荘に水場とトイレがある。

出発時点ではまだまだ空きがあり 人がわんさか
猿倉 登山者用無料駐車場 猿倉荘

横手から伸びる道へ進むと、まずは階段→林道そして登山道歩き。
既にこの辺りから夏の花が登場し始めます。早いなぁ(笑)。

わんさか咲いていたよ ホトトギスは秋の花だとばかり思っていたよ
ソバナ タマガワホトトギス
・・・かしら?? 陽が痛い・・・
ヤハズハハコ ・・・まだ7時にもなっていないのに暑すぎます

それにしても、暑い・・・北アルプスの山って勝手に涼しい!というイメージがあったのに。

既に汗、ダラダラなんですけど。
雪渓はまだかー

初めてのテント泊。
2人で荷物を分担(む。の方がちょっと重め)したものの、普段あまり荷物を持って登らないので、すぐに軟弱振りが露呈。あぁ、荷物がないって何て素晴しいことなのかしら。

写真を撮りつつ、木道や石ゴロの道をだらだらと進んでいくと1時間ほどで
白馬尻小屋に到着。
ここにもトイレがあり(100円)、キンキンに冷えた水を汲むことができる。小屋の前にテントを張っている人もいた。多くの人が一息ついているようだ。

例外なくわたしたちも重い腰をどっこらせ。

うわー!!もうすぐだー! メタカラコウに似ているオタカラコウ
白馬大雪渓をバックに オタカラコウ
む。と大雪渓 小屋のすぐ側から大雪渓が始まっているものと思っていたけれど少し歩いたところからスタート。4本爪の軽アイゼンを装着していざ大雪渓へ。

よく、蟻の行列だとか、何とか耳にするけれど、意外と行列はできていない。

アイゼンを装着していない人のほうが少なかった模様。それにしても空が青い!!眩しいのでサングラスもあればなおよさそう。あと、ダブルストックがうらやましかった。物凄くラクそうだったよ・・・

この時間だというのに既に大雪渓を下ってくる人も割りといて注意が必要だったり(すってんころりんしている人もいたので)。
さすがに大雪渓を歩いている間は涼しい風がピューピュー吹いて、とても歩きやすかった。あぁ、どうかこのままで・・・

大きな荷物を持った人も、小屋泊まりの人も意外とスピードは変わらない。

テント泊の人って、あり得んようなスピードでガツガツ登っていく猛者だとばかり思っていたけれどやっぱり人間なんだと安心しました(笑)。
か。と大雪渓
群生! 葱平(ねぶかっぴら)と思いきや、雪渓が短くなっているようで、大分手前のザレ場に上がり「ここでアイゼンをはずしてください」という案内に従う。

辺りには一面ミヤマキンポウゲが灰色の岩に彩を与えている。黄色い花に囲まれて、ゆっくりと軽食休憩。

ここから先はまた暑い道のりとなりそうだ。

もしかしてここがお花畑なのか?

そう思うこと数回。
ジグザグの急登を「暑すぎるよー」と心の中で何度もつぶやきながら、それでも辺り一面惜しみなく咲き誇る花々に励まされながら一歩づつ歩いてく。

あぁ、雪渓の上を歩けていたらもっと涼しいんだろうなぁと横目に(笑)。雪渓の方が歩きやすい。しかし、少し離れたところではゴロゴロと豪快な音を立てて落石があちこちで発生している。この先の水場でも数日前に落石事故があったそうだ。

危険です。 道中、パトロール隊の人に4人遭遇。
今年は7月に台風、週末はお天気が悪いことが多く、多い日でも600人ほどの登山客しか来ていないそうだ(それでも多いけれど)。今日は暑いので水分と休憩をしっかり取りながら進んでくださいと言っていた。

途中、ガスに巻かれつつ、強い日差しを浴びつつ、3箇所ほどあった水場で「これほど水っておいしかったか!」と感動さえ覚える山の冷水で喉を潤し、たっぷりすぎる休憩を取りつつ少しづつ進んでいく。
4種類くらいオウギは咲いているらしい (・∀・)
イワオウギ?
オウギは難しい・・・
ウサギギク
ちっちゃいヒマワリみたい
なぜこんなに小さい?!(笑) 秋の花なのに・・・
ミヤマクワガタ
ミニ花です
ヤマトリカブト
背が高かったので、多分
カワラナデシコより背丈が低いみたい そうめんが絡まっているみたいです
タカネナデシコ カラマツソウ
葉っぱがクルマみたいに輪生しているのが名前の由来 ←別に狙って撮ったわけではないんですが
花が3つのクルマユリ(ぴちぴち) クルマが3つの轟さん(よれよれ)
キンバイ、ダイコンソウの仲間等似たのが多すぎ(笑) ミヤマシオガマより背丈が高い
ミヤマキンポウゲ ヨツバシオガマ
おそらく? ふたごちゃんです
ミヤマカラマツ ハクサンフウロ
堂々とした咲きっぷりが好きです イブキトラノオより茎太・花穂下部の花はムカゴになる
シナノキンバイ ムカゴトラノオ

もしかして、ここが本当のお花畑なのでは?

というところに到着した頃、それまでモクモクと出ていたガスがスーッと晴れていったのだった。
もう捉えられるところには今晩テント泊する白馬岳頂上宿舎が見え、左手には杓子岳(通りがかりのおじさんは白馬鑓と言っていたけれど、杓子岳のような・・・)が臨め、おもしろい岩がどっかり居座っており、色とりどりの花々が咲き誇っていた。

それはそれは美しい景色。「あー歩いてきてよかった」と心から思うのでした。人は多いけれど、山深いというか、ああ、こんな景色は関西では見たことないな、と。コレがアルプス、なのか。

どっかり モサモサ
まるっこくって大きな岩 毛フサフサのチシマギキョウ
タカネシオガマより背が高め オウギとその向こうに白馬岳頂上宿舎
テガタチドリ 一面お花畑
もこもこ 凛々しいです
おぉ、イブキジャコソウ 杓子岳ではないかなー

「やったー着いた!」

と喜ぶまもなく、白馬岳頂上宿舎の周辺に咲く花にまた夢中(笑)。
わたしが持っている花の百名山の本の中で紹介されている白馬岳の花はウルップソウ。もう終わっているかな、と思っていたけれどなんとかかんとかまだ咲いていました。やっほい!

結構でかくてびっくりしたよ(笑) 背が低くて遠めジャコソウに見えるよ
ウルップソウ タカネシオガマ
上品でキレイ!! 1つだけポツン
ハクサンイチゲ
百名山バッジにもデザインされている花
ミヤマオダマキ
マッキーは小屋近くに1輪だけ

特にハクサンイチゲは今日出合った花の中でもプリプリ具合といい、旬な花のように思いました。・・・しかし、コマクサがどこにも咲いていないなぁ。ショボン。

テント場大人気
青いのが轟家

頂上宿舎をもう少し登ったところにあるテント場で受付を済ませ(一人500円)、8割がた埋まっていたにも関わらず幸いにも空いていた端っこに我が家を設営。

ちなみに頂上宿舎の外側(レストランの横)にも有料トイレがあるけれど、テント場利用者のためにテント場の横に無料トイレ有り(ポットン&ペーパー無)。水場は少し下ったところにジャンジャン湧いているけれど、わざわざ行かなくてもよいようにテント場の横のタンクに飲料用の水が用意されている。

それにしても、下界のキャンプ場ではそれほど黄色のテントは目にしないのだけれど(虫がよってくるから)、山だとやっぱり目立つ色が多いんだね。

やれやれ、と横になったら最後。1時間ほどお昼ね。あー風が心地いい。

「コロッケ100円〜フライドチキン150円〜」

という受付の売り子さんの3度目の声に反応し、む。をおつかいに送るが(自分では動かない(笑))、まとめ買いの人に全部持って行かれ、揚げたてのコロッケにありつくことはできなかった。残念。

さっぱりしたところで、ガスに巻かれているものの白馬岳の頂上に行っておこうか、と白馬山荘方面へテクテク。それまで平和だったのに、稜線に出たとたん、強風が!!

それでもめげず、目を凝らしながらコマクサを捜索。どこかにチョットでもいいから咲いていないものか・・・


轟:「ピンク色のプリっとしたような花が咲いていたら教えてね」

む:「うん」


右と左に分かれて捜索開始。




む:「あ、あったよー!!あそこあそこ!」







ちょっと遠めだけど・・・











・・・それはまさしく!!!












タカネシオガマ!!
残念




だけどその後無事に発見することができました!!
わたしがね(笑)


やったよー!
初のヤマDE高山植物の女王・コマクサちゃんに遭遇
感動ッス・・・ところで横の白い花は何だ?イワツメグサ

寝る前にパンを食べたというのに「腹減った」とむ。が言うので、白馬山荘のレストランで一服。

・・・いやぁ、こんなレストランが山の上にあるだなんて思いもしませんでした。よくわからんけど、落ち着くレストランだったわ。百名山バッチを購入。白馬岳には登頂証明書があるのを知っていたので訊いてみたところ、宿泊施設の受付の横に無料で置いているとのこと。しっかりゲット!

しろご飯が欲しくなった! 景色、見えるかなー
モツ煮(750円だっけ)と缶ジュース(400円) 頂上方面から白馬山荘

山荘から頂上までは15分ほど。静かな山頂だったけれど、10分ほど待ってみたけれどガスは晴れず。まぁ、どうせ明日も晴れるしね(?)。

きたどー!
白馬岳(2932.2m)到達!

とりあえずこの図を収め、テント場に戻り飯ごうで白ご飯を炊いてレトルトのカレーと持ってきたコーラで夕食。何だか大人のママゴトみたいで山でのテント生活って楽しいね(笑)。

夜は19時半には就寝。明日も絶対晴れるよー!おやすみなさい。

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