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しまなみ海道スリーデーマーチ 2007
Eコース:40km 広島県尾道市〜愛媛県多々羅大橋
 
1日目:2007年9月29日(土) くもりのち雨
同行者:なし 姫路までむ。カーにて
姫路〜尾道までJR

●コース概要●

広島県JR尾道駅前・・・フェリーで向島へ・・・因島大橋(1)〜因島〜
生口橋(2)〜生口島〜多々羅大橋(3)〜
道の駅多々羅しまなみ公園(1日目ゴール地点)・・・多々羅キャンプ場(泊)

全行程約40km
歩行時間約8時間・休憩約45分


去年、愛媛に住む母が教えてくれた、しまなみ海道スリーデーマーチ

広島県尾道市と愛媛県今治市を結ぶしまなみ海道を歩くというイベントである。期間は3日間。コースは10kmから最長40kmまで種類豊富である。

原付、車、自転車でと渡ったことはあるけれども、愛媛県人としては、一度でいいから徒歩でも渡ってみたいと常々思っていたので、土日の2日を利用し、しまなみ海道を渡れるEコース(40km)、Iコース(40km)で出場することに決めた。

む。が姫路まで送ってくれたので、6:36発のひかり43号で福山駅に7:13着。

大小2つのザック計16kgを背負い、3分しか乗り換え時間がないので猛ダッシュ。朝から疲れるわ・・・なんとか間に合い、尾道には7:35着だった。
ひさしぶりの新幹線
駅弁買えばよかったー
いやーな空です 今日の空模様は曇り・・・どころか小雨までぱらつく始末。うーん、降らないといいけれど。

7時から始まったはずの受付周辺はごった返していて、既にどなたかの挨拶が始まっている。

それにしても今日、ここからスタートする人はみんな多々羅大橋までの40kmのロングコースを歩く人だけである。このコースだけでこ、こんなに多いの?!意外と人気のイベントのようでちょっとほっとしたというか、嬉しかった(笑)。
会場周辺はにぎやか
参加証を見せると、参加賞セットと、向島まで渡るフェリーのチケットを手渡してくれた。荷物を預ける場所は別のところのようだ。

クロネコのお兄さんに預け、半券をもらう。やれやれ、やっと荷物から開放された。荷物は尾道駅前から、ゴールの多々羅大橋まで運んでくれるのだ。何とも嬉しいサービスである。
受付しまーす
ここが荷物の受付場
参加賞セットです これが参加賞。(出場料は何日参加しても大人2000円)

コースマップ、今治タオル、記念ピンバッジ、特製ボールペン、記念ピンバッジ、ガイド(出場者名簿)、チェックカード、ゼッケン代わりのタオル(下の画像)である。

なかなか盛りだくさんだ。お金を出しても買えないものを頂けるのはやっぱり嬉しい。
わたしも書きました。 轟さん、とは書いてないよ(笑)
出身地、歩くコース、名前、
意気込みなどを書く欄があります。
わたしもかきかき。
轟バージョン完成。

みんなで体操をし、エイエイオー!を3回ほどしてから(笑)、いよいよ8時にスタート。

まずはフェリーに乗ることから始まるため、列ごとに左右の乗り場に案内されるのだが、もちろん最後のグループのわたしはこの時点で既に5分ほどのロスタイム。

ブブーンとフェリーに乗ること約5分。


風に当たると肌寒い。つい数日前まで残暑が厳しかったのに。歩くには、このくらいの天気の方がちょうどいいのかもしれない。

で、上陸するや否や・・・


みんな速!


最初からそんなに飛ばすの!?と少々メンくらいながらわたしはわたしでマイペースで歩いていく。とてもじゃないけれど、ついていけない。
ゾロゾロ。
いろんな人がいます それにしても、いろんな人がいた。

ショルダーバッグの人。ジーパンの人。プリプリスパッツの人。男性なのに女性のおしゃれリュックを背負っている人。ナイロン袋一丁の人。コンバースのペラペラ靴の人。

みんなのゼッケンを見ていても、大阪、兵庫をはじめ、栃木、神奈川、東京などなど。

びっくりざます。
見えてきたー! くぐりマース
約7km・1時間半ほど歩いた頃
因島大橋が徐々に近づいてくる
下も歩くよー!
道案内はしっかりあるので大丈夫。

→の画像の場合、コースマップで「706」のところを見ると、ポイント地点の名称とゴールまでの残距離が簡単にわかるようになっている。

ちなみにここは「因島大橋自歩道入り口」であと30.31km。
     えーっ(笑)。
まだまだー
案内は明確
因島大橋大好き 橋まで辿り着くにはグルグルと坂道を上っていかないといけない。自転車でも長かったけれど、歩いてならまたなおのことである。

よっこいしょ、と橋まであがると、因島大橋は車道より一層下を歩く。景色はちょっと橋の骨組みに邪魔されるけれど、しまなみ海道の中でも独特なこの橋の下の世界がとても好きだ。

ちなみに因島大橋は、
本四連絡橋で最初の吊橋、である。
1本目:因島大橋・内部
30分ほどで因島に降り立った。あ。恐竜発見!今日は先を急ぐので「かおりの恐竜」はパスの方向で。

ここの公園にはトイレもあったのだけれどちょっと奥まった所に位置していたのでこれまたパス。

広島の因島と生口島は、わたしの実家の近くと何だか雰囲気が似ているようで、でもまたちょっと違うようで・・・よそ者のわたしも寛大に受け入れてくれるようなところが好き。
あ、今日は側まで行きませんー
とある工場にて こういうのもいいねー
軽軽トラトラ 鶏舎に続くみかん畑

因島内は約9km。
トイレがあったので因島フラワーセンターの前でアミノゼリーやおにぎりを1個お腹に入れておく。あーそれにしても立ち止まったら寒い。さっさと準備をして10分も経たないうちに出発。歩いて体を温めなくては。

さらに進んだ因島運動公園は昼食会場になっていてお弁当を注文した人が寛いでいるようだった。横目に見ながら通過。出発も遅いし歩くのも遅いから、後ろの方だと思っていたけれど前にも後ろにも同じくらい人がいるみたいだ。

速い人は時速6〜7km位で歩いているんじゃないかな。どんだけーと思って観察するけれど、多くの人と回転はさほど変わらない。だけどどんどん間は広がっていく。

・・・要は足の長さってわけね(笑)。

こればかりは足の短いわたしにはどうしようもない。歩幅が5cm違うだけでも、同じ10万歩を歩いたとしたら5kmの差ができるわけだ。同じ40kmを歩くにしても足の長い人の方が回転数は少ないわけで。

・・・ってことは、着地する回数も少ないから、脚の長い人は足の裏の負担も少ないのでは?

と、どうでもいいことを考え出したりするのは、練習で歩いた距離より長くなった途端、足の裏が痛くなってきたからである。

練習とは正直だ。15kmを何回も歩くのではなくて1回でもいいから40kmを歩くべきだった。今までアスファルト道大好きっ子だったのに、こんなにアスファルトの硬さが憎いと思うなんて・・・(笑)。あぁ、土の上を歩きたい。

きれいな橋だ 同じ高さになってきた
2本目:生口橋が見えてきた 日本初の複合桁斜張橋
と、あれやこれやと考えながら生口橋まで上がってきた。

こじんまりとしているけれど、ピンと張ったこの端正な橋がとても好きだ。橋の外観なら間違いなく一番タイプである。

この辺りから人は前後ともにまばらになり、のんびりと堪能しながら渡っていく。晴れていたら見上げると青空に映える橋んだけどなぁ。
轟と橋
やっとここまで来た!

生口橋を下りたところにある地図で現在地を確認。
向島〜因島を歩きようやく生口島に上陸である。あと、ここの島を歩き、多々羅大橋を渡ってしまえば今日の歩行は終了だ。あとたったの17.4kmである。






って、
ああああああああーーーまだ半分なん_?生口島、長すぎ。







今日はサイクリングロードは歩かないみたい ・・・少々取り乱したものの準備はOK。
時計は13:15を指していた。ということは、約22kmを5時間ちょっとである。果たして17時までに間に合うのだろうか。このままのペースで行けば、ギリギリセーフかどうか微妙な感じである。

一方で途中、あまりの眠さに道の広いところでは半分寝ながら歩いていたという噂も・・・(笑)。

途中、ふれあい交流広場で15分休憩。おやつを食べたり、念のためふくらはぎにエアサロンパスをフリフリしておく。

最後までちゃんとこの足で歩けますように・・・
道路わきに花もチラホラ
後ろにゼッケン代わりのタオルをつけているおかげで、いろんな人に話しかけられる。

「愛媛が地元なんだねー」「実家に帰るの?」等々。

みんなペースがバラバラだから一緒に歩くことはないけれど、抜かされるときにそうやって声をかけてもらうのはとても嬉しいものだ。キッカケを与えてくれるタオル。すごくよいと思う。

主催者の方は、よくこういうのを思いついたなぁ。
突如現れたおじさん
愛媛県民

途中、後ろから話しかけられた一人の男性。訊けば松山(愛媛県)から来たという。500円で売っているしまなみ海道の特製帽(蛍光色)を被った、おちゃめな男性である。歳はわたしの父より数歳年上か。

後ろから追いつかれたのに、そのまま追い抜かれるわけでもなくしばらく付かず離れず、気が向いたときにどちらからともなく会話。

「だいぶ足が痛くなってきた」というおじさんもこの大会初挑戦らしい。「こういう大会に出たり、山に登ったりするのですか」と訊くと、何かを始めようと思ったらしく、それが歩くことだったようである。

「止まったら、もう歩けなくなりそうだから」と、チェックポイントの瀬戸田市民会館ではんこを押してもらうとすぐに行ってしまったおじさん。また明日も会えるかな。

人多し 温かいのをいただきました
瀬戸田市民会館の中庭の休憩所 ふるさとレモン

その他のウォーキングコースの人もいたので中庭には人が溢れ返っていた。それにしても、この大会にはいたる所にお接待所がある。場所によって違うけれど、お茶、水、スポーツドリンクなどの飲料から飴、煎餅、チョコレートまで。至れり尽くせりである。

全てボランティアの人のおかげである。ここではふるさとレモンを一杯頂いた。あぁ、六甲全山縦走大会を思い出すなぁ。摩耶山で頂いたものより、甘くて、これはこれですごくおいしかったです。ごちそうさまでした。

足の裏は今にも燃え出しそうに熱い。もう、足はこれ以上歩きたくないと言っているけれど(笑)、あと残すところ10kmまでに漕ぎつけた。15分ほど休憩をし、重い腰に鞭打って14:50に再び歩き始めた。

自転車で通った道とは違うところを随分歩いてきたけれど、最後のコースも例外ではなかった。サンセットビーチでは海岸沿いの木道を歩くのだ。アスファルトから開放されたこの歓びと言ったら!(・∀・)

気分転換に! それにしてもこんないい道があったとは。

しかし、ビーチ沿いを歩き始めてまもなく、無情にも雨が降り始めた。止むか?!と思われた雨も、決して多くはないけれどしつこく降り続く。粘り負けし、ついにポンチョをザックの上からスッポリ被る。

このポンチョ、初めて氷ノ山に登ったあの大雨の氷ノ山登山以来の出動である。
ポンチョで山って今思えばかなりナメているよね。靴は普通のおしゃれブーツだったし(爆)。

雨具をつけての歩行なんて随分ひさしぶりだ。悪くはないけれど、できればこうして歩きたくはないものである。
近所の方の迷惑になるので
自転車の通行は禁止
100円らしい(笑) こういうの好き
全自動、って書いてた(笑)シャワー室 ドラム缶でバイク等の侵入禁止
フードを被ると、周りの音が余り聞こえないのいい。人間って雑音があるから、余計なことを考えちゃうのかな。

雨の日のフードは、わたしにとって耳栓代わりみたい。何だか無心に歩けた気がする。

ガスがかかってなかなか見えなかった多々羅大橋がようやく目に入り始めてきた。

「あとちょっとだ。あとちょっとだ。」

自分に言い聞かせる。
おそろいだね
なかよし
これを渡りきれば・・・ 橋の上から見下ろす道
3本目:多々羅大橋 ここからのこの道が好き

多々羅大橋は、
世界一の斜張橋だ。
そんな世界で一番の橋を渡りながらあと少しで歩みを止める事ができるんだ、好きなものが食べれるし、飲めるんだと最後はそんなことばかり考えながら歩いていた(笑)。

よっしゃー!
そしてついに。
あと500mの地点まで来た!

スタッフの方にが「あと少しですよ」「滑らないように気をつけてね」と声をかけていただきながら、ついに
16:45、ゴール!(・∀・)あーしんど(笑)。

ゴール会場 ゲット!
辿り着けたゴール地点 押してもらった3つのスタンプと
ゲットできた完歩証

やたらスタッフの人が5時まで、5時までと言っているので不思議に思ってお姉さんに「5時までにゴールできないと何かマズイことでもあるんですか?」と訊いてみたけれど「バスに間に合わない可能性があるだけで特に問題はありません」との返事。うーむ、そうなの??

六甲全山縦走大会とは違って、体は疲れはしないし、それほど休憩も必要ではないけれど足の裏だけがとにかく大打撃。アスファルトの歩きにはアスファルトを歩くことでしか対策は取れなさそうだ。日ごろからのトレーニングだね。メモメモ。

道の駅のインフォメーションセンターに行き、ほど近いところにある多々羅キャンプ場の受付に行く(キャンプ場ではなく、道の駅で受付をしているので注意)。

雨の中、テントを建てるのいやだなぁと思い、尋ねてみると1棟空きがあるとのことなので思い切ってバンガロー泊にすることにした。誰かがいれば割安だけれど、一人でも6300円。まぁ、持ち込みテントでも1300円するしね・・・

用無しのテントやらを詰め込んだ重いザックを担ぎ、バンガローまで力を振り絞って歩いていく(道の駅から300mくらい)。毛布と枕、エアコンまでついているバンガロー。なかなかよいではないか。

辛いのは、近くの多々羅温泉まで歩いていかねばならないこと。キャンプ場から約800m。


今のわたしには近くありませんから!


遠かったー(笑) やれやれ
多々羅温泉 今日の宿

重い足を引きづりながら小雨降る中、18時過ぎに温泉へと出発。やっとこさ着いた温泉は今時300円という格安の温泉。設備はそれなりだけれど、さっぱりとできて、おまけにジェットバスまであれば今日のわたしには十分だ。それにしても温泉に入っただけで帰り道の足取りが軽くなったのには驚くばかりだ。

食事処がどこも閉まっていたので、近くのコンビニでジュースとスパゲッティを買って今日の我が家へと戻る。食事の後は、雨音を聞きつつ、「バンガローにしてよかった」と思いながら早々に眠りに着くわたしなのでした。


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